2013年は長い景気後退の始まりか?

本記事はGail Tverberg氏によるブログ”Ouf Finite World”の記事『2013: Beginning of Long-Term Recession?』の翻訳です。原文は Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License によって公開されているため、本翻訳のライセンスもこのライセンスに準じます。

本文

「財政の崖」から逃がれられたと盛んに言われていますが、しかし私たちの問題は解決していません。これまでのところの対策は部分的で一時的なものです。もっと大きな痛みを伴なう決断はまだ数多く残っています。私に分かることから考えると、一番可能性の高い結果として2013年の終わりにはアメリカ合衆国は深刻な景気後退に突入すると考えています。

クレジット市場ではデフォルトが増加するだろうと予測しています。また、賃金は社会保障のための増税によって締めつけられ、政府政策は削減されるでしょう。信用の利用可能性は低下し、利子は高くなるものと考えられます。信用の問題が国際貿易制度に悪影響を与えるかもしれません。株式市場は低い成績しか残さないでしょう。また、連邦準備銀行は信用市場に介入しようとするでしょうが、合衆国政府が(少なくとも一時的に)債務不履行者の仲間入りをするならば、状況を完全に改善することはできないでしょう。

信用の減少は商品とサービス価格の低下を引き起こす傾向があります。しかし働くことのできる人の数が少なくなるため、商品価格が低下していても多くの人々にとって非生活必需品、例えば大きな家、新しい車、そしてレストランの食事などは手の届かないものになるでしょう。そのため、一度景気後退が始まれば自動車売上は減少し、中古住宅価格は再び低下するでしょう。

石油価格は一時的に低下するかもしれません。この価格低下は、信用の利用可能性の低下と伴なって、高価な石油採掘量を低下させると考えられます。たとえば、今日の合衆国におけるシェールオイル(タイトオイル)などです。

それ以外のエネルギー資源も影響を受けます。電気需要は低下する可能性があります。再生可能エネルギーへの投資も、電気需要の低迷と信用利用可能性の低下によって低下するでしょう。2014年と2015年においては、政府投資の低下も影響を与えます。

この景気後退は長く続くかもしれません。実際のところ、私が考えている景気後退の理由を考慮すると、完全に今回の景気後退から抜け出すことは不可能かもしれません。

上記の考え方のもとになった、いくつかの事実を述べます。
 

1. 高い石油価格は現在のアメリカ合衆国政府の財政問題の主要な原因である

高い石油価格によって引き起こされた財政問題は、失業問題を起こす傾向があり、そして高い失業率は高い政府支出と低い歳入の原因となる傾向があるからです。これは特に石油輸入国に当てはまります。

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図1. 合衆国政府の歳入と歳出。合衆国行政管理予算局(OMB)による過去のデータ(Table 1.1)に基づく。2012年はOMBによる推定。

2. 合衆国と世界の石油問題は未解決である

新しい石油源が存在することは確かですが、それらは高価な石油の源となる傾向があります。そのため、新しい油田や石油源の発見は、高い石油価格という問題を解決しません。更には、もし私たちの真の経済問題が高い石油価格にあるのであれば、私たちは恒久的に石油価格を低下させる手段を持っていないため、高い石油価格は経済成長に対する長期の障害物となるとも考えられます。

3. 非生活必需品に対する支出低下の可能性

アメリカ合衆国の労働者は、既にGDPの増加スピードより遅い速度でしか上昇しない賃金に苦しめられてきました(図.2)。更には2013年1月から、アメリカ人労働者は社会保障税の上昇という問題に苦しめられています。今年の後半には、政府支出が削減される可能性は高いでしょう。このコンビネーションは非生活必需品に対する支出を低下させると考えられます。

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図2. 賃金ベースのGDPに対する比。合衆国経済分析局のデータに基づく。2012年は過去のデータに基づく推定。

4. 現在の財政問題の規模は、政府の歳入歳出の不均衡と負債水準の両方ともとてつもなく大きい

もし、現在の高い石油価格が経済に対する永続的な障害物となるならば、ある意味ではこの問題を修正するための経済成長はもはや見込めないことになります。

5. 合衆国と他の石油輸入国で見られる兆候は、多くの過去の文明において崩壊前に見られる問題と際立った類似性を示している

これは、ペトロ・ターキンとセルゲイ・ネフェドフによる書籍『セキュラー・サイクル(Secular Cycles)』に基づいています。

過去2000年間の8つの文明崩壊に関する分析によると、文明崩壊は一夜にして起こるものではありません。そうではなく、経済は拡大期(Expansion Phase)、スタグフレーション期(Stagflation Phase)、危機期(Crisis Phase)、そして沈降/間サイクル期(Depression/Intercycle Phase)と移行していきます。タイミングは異なりますが、しかし典型的には4つのフェーズ全てを経過する期間は300年程度です。

アメリカ合衆国でセキュラー・サイクルに相当する時期は、だいたい1800年程度に始まります。石炭使用が増加した時期です。その後、石油を含む他の近代的燃料が追加されました。1970年代から、アメリカ合衆国はスタグフレーション期を経験しています。危機期は、それほど遠くにあるわけではなさそうです。

ターキンの分析は、モデルから始まります。このモデルは8つの農業文明(開始時期は、紀元前350年から西暦1600までの間)の実例を基に検証されてます。これらの状況は今日とは異なるものですが、学べることはあるように思えます。

以下で、これらの観察をより詳しく議論します。


 

問題1. 高い石油価格は政府の財政問題を引き起こす

食料価格は石油価格の上昇時に同時に上昇する傾向があります。その理由の一部として、石油は食料生産に使用されている(たとえば、耕作、灌漑、除草剤、殺虫剤、市場への輸送など)からです。同様に、石油供給が不足しているために、現在ではトウモロコシがガソリン増量用エタノールとして栽培されているからです。トウモロコシの栽培量増加は食料価格への上昇圧力になります。それは、農地価格を上昇させ、農家がより多くのトウモロコシを栽培し他の穀物を減らすように働きかけるからです。

上昇した石油価格と食料価格によって政府が影響を受ける理由は以下の通りです。石油と食料価格が上昇すると、食料や通勤費用といった”必需品”を十分に得るため、購入者は非生活必需品への支出を削減します。観光業やレストランといった非生活必需産業で働く労働者はレイオフされます。これらのレイオフされた労働者は、より少額の税金しか払えず、また時として破産することもあります。政府はすぐにこれらの問題に対応しなければなりません。それは以下の2つの理由からです。

  1. 非生活必需部門でのレイオフにより、税収が低下する
  2. 失業保険、経済刺激策、銀行の救済の必要性により、政府支出は増大する

石油輸入国は特に影響を受けます。それらの国は石油輸出国に対して代金を払わなければならないからです。よく知られた財政問題を抱えている国(何ヵ国かのヨーロッパ諸国、アメリカ合衆国、そして日本)は、主要な石油輸入国である傾向があります。

石油輸出国は、逆に同程度の影響を受けるわけではありません。それは輸出する石油の価格上昇によって歳入が増加しているためです。それでも、石油輸出国も食料価格の上昇によっていくらかの影響を受けるかもしれません。石油価格上昇によって得られた利益は、食料を本当に必要とする人々の手に渡るわけではないという事実があるからです。最近の研究によって、アラブの春と呼ばれた抗議運動は、食料不足を一因としているということが示されています。

高い石油価格による影響がこれほど深刻なものとなる理由は、それが悪循環をもたらす効果を持っているからです。たとえば、石油価格が上昇すると、全ての種類の商品輸送費が上昇します。企業が増加したコストを商品の価格に転嫁すれば、他の商品に対する購入者の可処分所得は減少します。もし企業がコストを転嫁できなければ企業の利益は低下します。もし、企業が利益幅を許容できる水準にまで回復させようとすれば、企業は労働者を解雇しなければならないでしょう。

他の例として、住宅価格は石油価格の上昇によって正反対の影響を受けます。なぜならば、十分な可処分所得のない家計は大きな住宅へ引っ越すことを先延ばしにするでしょうし、また住宅ローンによって破産する可能性さえあるからです。

石油価格の上昇による影響は、石油価格が低下し安定するまで完全には解決しないということを心に留めておくべきです。企業は、必要不可欠でない部門の労働者を解雇することで部分的には影響をやわらげることができるかもしれません。しかし、完全に破産する企業もあるでしょう。代替商品は、低エネルギー消費である構造的に低コストな海外の企業によってもたらされるかもしれません。エネルギーレバレッジに関する私の記事をご覧ください。

多くの場合労働者は、上昇した食料と石油価格に対して恒久的な調整を迫られます。これはしばしば困難を伴います。雇用の不足は特に問題となります。時として、労働者自身ではこの問題を解決できません。失業保険や金利の低下といった政府の政策によって、企業の投資を促しより多くの人を雇用できるようにすることで、雇用不足による影響を緩和することは可能です。しかし、こうした政策は高コストであり、またこれが現在の政府歳入と歳出のミスマッチを引き起こした大きな原因となっています。

問題2 世界の石油問題は未だ解決していない

今年世界のエネルギー機関によって数多くのレポートが発表されました。たとえばIEAによるものがあります。それらのレポートは、世界の石油問題は解決済みだと提言しているように思えます。それらの分析は不十分です。エネルギー機関は、私たちの真の問題が財政問題であることを認識していません。現在の経済(インターステート・ハイウェイから送電線から社会保障計画までの全て)は安価(バレル当たり10ドルから20ドル)な石油を使って作られたものです。今日の(バレル100ドルに迫る)高額の石油価格への転換は、深刻な経済的混乱を発生させます。もはや未発見の安い石油は、しかし、存在しません。なぜなら、石油会社は採掘費用が一番安価である油田から開発を始め、今や「イージーオイル」は消滅したからです。

このような記事を読んだ印象では、合衆国の石油生産量は世界の生産量に対して巨大な影響を与えているように思えるかもしれません。しかし実際の統計を見てみるならば、世界の石油生産量は平坦に近づいているということが分かります。合衆国の生産量増加はヨーロッパの生産量減退を補ってはいますが、世界全体ではそれほど増えていません。

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図3. 世界の原油生産量。EIAのデータに基づく。2012年は不完全なデータに基づく推定。

合衆国における石油生産量の増加は、多少の救いにはなるでしょうが、しかし「エネルギー独立」を果たすまでにはまだまだ何年も先のことでしょうし、「石油独立国」となるためには更に長い時間を要するでしょう。真の問題は高い石油価格であり、そしてこの問題は解決していません。

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図4. 合衆国の石油価格(合衆国の石油精製業者によって、全等級の石油に対して支払われた価格の平均。EIAのデータに基づく)を2012年のドル価値に変換したもの。労働統計局による都市圏のCPIデータに基づく。

アメリカの財政問題は2013年の今、ここに存在するものです。いまだ何年も先の石油生産量増加の希望は、今の石油価格の高騰と今日の財政問題を解決してはくれません。実際のところ、高い石油価格は将来にわたって財政問題に影響を与え続ける可能性があります。

問題3 賃金の低下と増税は非生活必需品への支出を減少させると考えられる

この記事の最初に示した通り、賃金(所有経営者と考えられる企業家の収益を含み、社会補償や失業保険などの収入移転を含まない)の増加は、2000年以来GDPの伸びに追いついていません。
以下に、上で示した図2を再掲します。

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図2. 賃金ベースのGDPに対する比。合衆国経済分析局のデータに基づく。2012年は過去のデータに基づく推定。

低下の裏にはいくつかの理由が考えられます。一つの理由として、既に説明した通り、高い石油価格が合衆国内のレイオフを招き、非生活必需品に対する支出が低下したことが考えられます。

GDP増加率に対する賃金上昇率が低下した他の理由として、オートメーションの増加が上げられます。電力はしばしば人間の労働力の代替となり、コストを削減しますが、同時に雇用を減少させます。経済学者は、この変化を労働生産性の向上と呼んでいるようです。また、経済学者は新しい仕事がどこからともなく発生すると信じているようですが、しかし実際は雇用増加は起こっていません。それどころか、雇用不足は景気後退的な影響を起こしているものの一つです。

賃金の低下の他の理由として、労働コストと燃料コストの低い国々との競争があります。中国はWTOに2001年12月に加入し、中国の製造業(そして燃料消費量)は、その後すぐに劇的に増加しています。

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図5. 中国のエネルギー源別のエネルギー消費量。BPによる世界エネルギーの統計レビューに基づく。

他の要因として人口動態があります。ベビー・ブーマー[1] は退職年限に近づいています。既にこれは年々の退職者数に影響を与え始めています。将来の退職者数は更に増加するものと考えられています。

全体として、2000年ごろから、合衆国市民に対する勤労者数の割合の低下が観察されています(図6)。これは中国の急成長が始まった時期とほぼ同じです(図5)。

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図6. 合衆国における雇用者と人口の比率。雇用者数は合衆国労働統計局によるもの。人口は合衆国国勢調査による。2012年は不完全なデータからの推定。

2011年と2012年において、社会保障基金に対する労働者の寄与は、政府の経済刺激策に伴なって一時的に2%程度減少しました。2013年1月には、この一時的な減少は除去されています。家計収入が10万ドルであるカップルにとって、手取り収入は年間2000ドルも低下しています。可処分所得の低下に伴なって、労働者は何かしらの支出を削減するでしょう。たとえば、大きな家や自動車を購入すること、外食をすることなどです。

これまでのところ、増税はほんの少ししか実行されていませんし、歳出削減もほとんど実施されていません。収支バランスを元に戻すために、2013年の後半にはより多額の増税か歳出削減かが必要とされるでしょう。どちらの政策変更も市民の可処分所得に影響を与えるため、景気を停滞させる影響を与えます。

問題4 歳出ギャップと負債総額はすさまじい経済成長無しでは解決できない

上記で延べた通り、賃金はGDPの伸び率ほどに上昇していません。連邦政府の多くの税金は、賃金をベースとしています。そのため、私の比較においてはGDPではなく賃金を議論の基礎として使います。

図2における賃金を根拠として使うならば、政府歳出と収入(連邦政府だけではなく、全てのレベルでの)の総額は以下の通りになります。

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図7. 合衆国政府の支出(全レベルで)に対する賃金ベース。図2で定義したものと同様。

図7を基にすれば、近年の問題の主要な原因は支出の増加であると言えます。これらの高額の政府支出は、部分的には上昇した石油価格によるものですが、上で延べたような他の影響が雇用数の低下を招いたことによるものだとも考えられます。ギャップの総額は、賃金の15%程度にまで近づいており、これは解決が難しいものです。現在の社会保障税の増税(賃金の”たった”2%)ですら、非生活必需品への支出に対して下降圧力をもたらすと考えられます。

これに関係した問題として、賃金(図2で使用した賃金ベースと同様)と比較してあらゆる種類の負債額はとてつもなく大きいということです。

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図8. 賃金ベースに対する合衆国の負債。賃金ベースは図2で定義したものと同様。連邦政府の負債額はTreasury Directより。他種類の負債額は連邦準備銀行のZ.1レポートに基づく。

政府の負債は、現在では家計の総合計負債を超えています。これには、住宅ローン、クレジットカード、自動車ローンや学資ローンも含まれます。この分析で使用している賃金ベースの2倍に迫っています。

収入低下時に負債を返済することの問題として、政府(や個人)が負債を減らす際に「貧しくなったように感じられる」ということです。それは、今日の国家の税収や個人収入で負債を返済すると、今日商品やサービスへの支出に使うことができる資金は低下するからです。
これは、負債が増加し続けている時に、過去何回も起こった転換点です。たとえば、2002年から2006年ごろの好景気の時代には、多くの人が自宅をリファイナンスし、新しい自動車や新しい部屋を増築することができました。負債を返済しなければならない時には、これと逆の効果をもたらします。

問題5 「セキュラー・サイクル」への類似性

長い時代を通して、多くの文明の経済は長期の経済拡大を経験してきました。最終的には、それらの文明は何らかの限界に到達し、崩壊してきました。ペトロ・ターキンとセルゲイ・ネフェドフによる「セキュラー・サイクル」は、過去の文明における成長と崩壊のサイクルに対して分析的なアプローチを取っています。賃金、物価、人口、収入の不均衡や他の変数に対して、著者たちが予期している現象に対する複雑なモデルを開発しています。そして、彼らは歴史的な文明の記録(“開始時期”は紀元前350年から西暦1600年の、4カ国に渡る8つの文明)を基に、彼らの予測したパターンが実際に生じるのかを検証しています。多くの場合では、著者らのモデルは過去の文明のパターンと良く合致しています。

典型的には、分析された過去の文明は食料供給の限界によって人口成長の上限に達しています。しかし、時には水や燃料の不足も重要となります。このモデルは文明が4つの段階(拡大、スタグフレーション、危機、そして沈降/間サイクル)を経ると予測しています。全サイクルの典型的な期間は300年です。それぞれの時期が続く期間は、相当に変動しています。スタグフレーション期はしばしば50年から60年続くこともあります。危機期はより短いことが多く、ほぼ20年から50年の範囲に収まります。また、2つのフェーズがオーバーラップしていることもあり、拡大とスタグフレーション期を交互に行き来しているように見える文明もあります。

セキュラー・サイクルのモデルにおいて、さまざまなフィードバック・ループが存在しています。例えば、土地の面積に対する農民人口が増加すれば土地価格と食料価格は上昇する傾向があります。農業以外分野における雇用はそれに比例して増加しないため、一般的な労働者のインフレ調整後賃金は減少する傾向があります。一般的な労働者の低賃金によって、栄養状態は低下します。そして、人々は弱化し人口は減少します。また、他の人々も関与しています。例えば、エリート階級や国家当局それ自身です。

4つのフェーズの特徴は以下の通りです。

  1. 拡大期(成長) – 人口増加、低い税金、政治的安定性、低い穀物価格、そして高い(インフレ調整後の)賃金
  2. スタグフレーション期(圧縮) – 人口増加速度の低下、増加するエリート階級を支えるためのより高い税金、加速する政治的な不安定性、穀物価格の上昇、一般労働者の賃金低下、負債の増加、そして都市化の進行
  3. 危機期(国家ブレークダウン) – ピーク時からの人口減少(典型的には戦乱や疫病による死)、大きな収入格差、政治的不安定性の高まり、高く不安定な穀物価格、極度の都市化、国家税制度の危機状態、農民の反乱
  4. 沈降/間サイクル期 – 低い人口、国家修復の試み、経済的不平等の減少、穀物価格の減少と不安定性

アメリカ合衆国と世界の多くの国は、ターキンによって説明されているサイクルを辿っているように思えます。現在のサイクルの拡大期は1800年ごろに、石炭使用の増加によって始まりました。合衆国のスタグフレーション期は、1970年代におけるアメリカの石油生産量の低下によって始まったと考えられます。現在の政府予算と負債問題は、私たちの文明が危機期に到達しているかもしれないと示しています。

当然のことですが、モデル化された過去の文明と現代文明の間には違いが存在します。それは、私たちはより統合が進んだ世界に住んでいるからです。更に、過去の文明は現代の文明のように石油や他の近代的な燃料に依存していませんでした。現在の状況がどのように進んでいくのかは分かりませんが、それでも過去の文明との比較は重要であると思います。



脚注

  1. 訳注 米国の団塊世代 []